不動産投資 失敗を独学で
そんなマイナス要因になることは、あえて話さないのである。
もちろん、飛行場に近接しているとか、工場に隣接している場合は、「こういう状況なので、一部生活に支障がでる可能性がある」と説明され、パンフレット等にも明記される。
しかし、離れた場所の基地や漬け物工場の場合、必ずしも影響を及ぼすとは限らない。
それに、うるさいかうるさくないかは、人によって感じ方が異なる。
ましてや、漬け物をくさいと思うか、香しいと思うかは個人差が大きい。
「人によって感じ方が異なることに対し、1つの考え方を押しつけるのはいかがなものか」と、うるさい可能性があること、くさい可能性があることを進んで説明することはないのだ。
ただし、あえて説明はしないが、客から聞かれれば、正直に答える。
「さほど遠からぬ場所に米軍基地があるが、騒音はないのか」そう聞かれたとき、初めて、騒音についての説明が行われるのだ。
私かマンション探しをしていたときにも、こんなことがあった。
そのマンションは、高速道路から道路一本隔てた場所に建設されていた。
マンション内で、気に入った間取りの住戸は、高速道路から最も遠いところに位置していた。
高速道路脇、といっても、一番はずれに位置しているなら、騒音は少ないはず。
そこで、販売員に聞いてみた。
「高速道路からこれだけ離れていれば、騒音はかなり小さくなるかな」「そうですね、一番端ですから、相当小さくなっているはずです」「まったく、気にならないほどですか」「昼間、工事現場に入ったときには気になりませんでしたよ」「夜中も、気にならないかなあ」そうですねえ、といったきり、販売員は黙ってしまい、やがて奥の事務所から上司とおぼしき人を連れてもどり、その人は「車の騒音についてお尋ねのようですが」と、脇に抱えた書類を打ち合わせテーブルに置きながら説明を始めた。
「実は、私どもも、騒音は気にしておりまして、平日と休日の夜11時に騒音測定を行いました。
これがその資料です」と、分厚い書類を見せてくれた。
書類にまとめられていた計測値によると、マンションの一番端は、建設中の建物の陰に入ったところで約45デシベル。
図書館と昼の公園の中間くらいの音レベルだったという。
説明を受けた後、帰宅してから調べてみると、昼間の静かな住宅地で40デシベル程度。
郊外の深夜ならば、30デシベルだということがわかった。
45デシベルは、深夜としてはやはりうるさかったのである。
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